クリニックの紹介

ご挨拶

家庭医療を通じて、人々が安心して生活し成長できる地域社会をつくりたい

「将来どんな医療をしたいのか?どんな科を専門とした医師になりたいか?」医学部の学生の多くが悩む内容です。私も大学時代同じように悩みました。学生当初は臓器別の専門医を目指していこうと考えていましたが、臓器の専門に深く入っていけばいくほど「〇〇科ではない」と逆にふるい落ちてしまう方々がいること、また病気や障害があるがゆえに将来をあきらめている方々がいるという現場を目の当たりにしました。そのため人が幸せになるにはどうしたらよいのか、私はどんな医療を目指すべきなのか大いに悩みました。

そんな時、日本は当初一般的に認知されていなかった「家庭医療/総合診療」というものに出会いました。どんな問題でも対応し、そして単に医学的な対応をするだけでなく患者さんの背景を考慮しながら家族を含めたケアをおこない、最後まで責任をもって関わり合っていく。さらには医師一人ではなく診療所全体がチームとなって地域住民に関わり、地域の予防活動・健康活動を推進していく。

私はそんな「家庭医・総合診療医」となるべく家庭医療・総合診療の専門トレーニングを受けました。そしてその後、家庭医療専門医・指導医となり地域の医療・地域づくりに長年携わりながら、自らも家庭医・総合診療医を増やすために後輩育成を行ってきました。

ファミリークリニックさっぽろ山鼻では「ひとをうやまい、まちをはぐくむ」ことをビジョンとして掲げています。今までの経験を生かし、個々の生き方や考え方を尊重し、心や体の病気のケアに努めていきながら、住民の皆さまが病気を抱えていても夢や生きがいを持って楽しく安心して暮らせるための地域に根差した医療・地域づくりを推進していきたいと思っています。


家庭医・総合診療医ってご存知ですか?

家庭医・総合診療医とは「長く身近にいて、全てに関わる」医師

「家庭医療・総合診療」と聞くと、みなさんはどんなイメージがわくでしょうか?

実は「家庭医療・総合診療」は、海外では1970年代から臓器別の専門科と同じように存在する「専門科」です。日本では臓器別の専門志向が強く今まであまり多く広まっていませんでしたが、昨今の医療情勢を踏まえ日本でも過去の専門医制度が見直されることとなりました。そして2018年4月、今までの臓器別専門科の統廃合に加え、「総合診療科」が新しい専門科として正式に決定されました。

「家庭医・総合診療医」は、今までの臓器別専門医のように臓器に特化した診療をするのではなく、小さな子どもからお年寄りまで、その地域に住んでいる人がよくおこす健康問題(生活習慣病や認知症、かぜやけがなど)を診療科にとらわれずすべてに対応します。そして単に診療を行うのみならず、健康問題を取り巻く背景や個人の価値観を尊重し、臓器別専門医と連携をとりながら関わっていきます。まさに家族みんながまずは気軽に相談できる“かかりつけ“となる役割をもち、一言でいうと「長く身近にいて、全てに関わる」医師と言えます。

「どの専門科を受診していいのかわからない」「たくさんの病気をもっているけど、体や心をトータルでみてほしい」などの場合には、何でもお気軽にご相談下さい。


ファミリークリニックさっぽろ山鼻の理念

●ミッション(社会に対してなすべきこと)

 家庭医療を通じて、人々が安心して生活し成長できる地域社会を作る

 「ひとをうやまい、まちをはぐくむ」

●ビジョン(組織がなりたい姿)

 ・診療所チームで家庭医療を提供する

 ・診療所チームで「ひとを大切にする」診療所をつくる

 ・診療所チームで個人や地域の学び・成長に貢献する

●バリュー(一人ひとりが持つべき姿勢)& クレド(行動規範)

 ・自らが考えて行動する『それぞれがリーダーシップを』の姿勢

    私たちは、ミッション・ビジョンをもとに1番に安全、2番目に礼儀、3番目にパフォーマンス(業務遂行)、最後に効率(費用対効果)を優先順位として自ら考えて行動します

 ・患者・家族に対する『うやまい』の姿勢

    私たちは、患者・家族の背景や尊厳を大切にし、ケアに関わります

 ・自分に対する『前向きにやってみよう』の姿勢

    私たちは、実践から学習し成長しつづけます

    私たちは、不確実な状況でも挑戦を歓迎し未来志向で学びます

 ・スタッフに対する『感謝とお互い様』の姿勢

    私たちは、支える側が支えあいます

    私たちは、すべての人に対し礼儀正しく、感謝を大切にします

 ・組織に対する『自分たちも組織も大切にしよう』の姿勢

    私たちは、仕事と生活の調和を図り最善のパフォーマンスを保ちます

    私たちは、コスト意識(時間的、金銭的)をもって現実的に行動します

 ・社会に対する『子供たちの世代にむけて種まきを』の姿勢

    私たちは、積極的に個人や地域の学び・地域づくりに関わります